カワセミ 雛への給餌 その3
カワセミ 雛への給餌 その3 親との壮絶な格闘
親から美味しい餌を口移しにもらう!子供にとっては唯一の楽しみの瞬間なのに、待ちに待って餌を口の中に入れてくれるまでは良かったが。。。口内一杯に美味しい餌のエキスが広がりいい気分!いざ飲み込もうと思った瞬間に激しく引き離されてしまう。。。 巣穴では優しく直ぐ口に入れてくれた親が、巣穴から出るや否やまさかこれほどまでにもてあそばれとことん”嫌がらせ作戦”を展開されるとは夢にも思わなんだ雛たち。。。 一度目はともかく、2度、3度、ひどいときには10度以上も。。。 こうなると子供の方ももう黙っていない。兄への嫌がらせを横で見ていた弟はシッカリと学習していたようです。。。
母親がドジョウを捕らえてきました。子供には手ごろの大きさです。例により巣穴の前で子供を待っていると今度は次男が登場。人間でも長男は無力、次男、三男は頼りがいあり!と言われますが、例によって始まった親のいじめ作戦に備えこの次男は心の準備をしていたようです。果たしてその作戦は。。。。親のクチバシからドジョウが口に入ってくると、たちまち親との大バトルが始まりました。。。
親は子供が果敢に親に挑む、この勇ましき根性を待っていたのです。カワセミ両親は巣立ちのその日からこのバトル教育を4羽の雛に次から次へと休み無く施していく、その大変な労力に思わず頭が下がる思い。と同時に、今、人間の社会では所謂子供へのスパルタ教育がことごとく批判され、腫れ物に触るような形で、ひどいときは子供の顔色を見ながら”教える”傾向を垣間見る気がしますが、カワセミの世界は正に愛のスパルタ教育が強い子供に育てる源になっているようです。(その4へ続く)
母親がドジョウを捕らえてきました。”お腹の空いてる者出てらっしゃ~い!お前達の好物のドジョウだよぅ”

ドジョウと聞いて藪から飛び出して来たのは次男でした 次男 ”お母さん、お腹がすいた~~”
母親 ”よう~し、それじゃあお口大きくあけて~~、そうそう、その調子!”
母親 ”う~~ん、モットおもいっきり大きくあけて~ 奥までいれるわよう!”
次男 ”もうこれ以上開かないよう。。。” (目も開けていられないほど苦しそう。。。)

母親 ”ほらぁ、入らないじゃないのぅ。シッカリ掴まないと~”
次男 ”うぅぅ~ん、もうチョットだったのに。。。も一度お願い!”(親のじらし教育とは知る由も無い)

母親 ”それじゃ、や・り・な・お・し~~”
次男 ”かあさん、そんなに強引にいれないで。。喉につっかえちゃうよう。。”(目をつぶると目に膜が。。)

母親:ドジョウが長いから少し横にしようか。。。
なにせ、子供のクチバシはまだ親の2/3もないので気をつけないと親のクチバシが喉に刺さってしまう。。。

母親:”うん、この角度がいいかな? シッカリつかんでよう~、でないとドジョウがにげちゃうよう!!!”

母親:”よう~し、今度はドジョウの頭が真直ぐに入ったかなぁ~~”
と言いながらクチバシでしっかりとドジョウを掴んでいる。これではいつまでたっても子の口には入らない。。

と、この親のドジョウを差し入れた角度が子供の喉にピッタリ納まったのか、次男のクチバシに力が入った。
一瞬の隙を見て、母親のくちばしの上からドジョウのもぎ取りに挑んだのだ。母は目を開けていられないほど次男の食いつきは強く、何よりもスピードがあった。

このタイミングの良さは本能であろうか。。母親の頭まで噛みそうな、短いくちばしでガッシリと母親のクチバシはおろか、体全体までをコントロールしているように見える。。。

巣立ちしたばかり雛の何処に、親をひねり挙げるようなこの馬鹿力があるのか? あの真っ暗ら狭い巣穴の中でよくもここまで成長したものだ! そう言えば体の大きさも親とほぼ同じに見える。。。strong>
子が必死にドジョウを親の口から捥ぎ取ろうと、親は正にすっぽんに噛みつかれた蛙のよう。。。

ドジョウをシッカリと掴んでいた母のクチバシからも、次第に力が抜けていく。。。
そして、ついに次男の喉元に流れ込むときが迫っているよう!

母の方も、ドジョウを絶対に離すまいと最後の力を振り絞り必死にクチバシを閉じる。。。
子供だからと言って決して力を抜いているようには見えない。

母も子も、吾を忘れ、頭を右に左に、上に下に、正に真剣勝負の格闘である。。。
そして、光っているのは子供の目! 勝利者の目である!

ついに戦いは終盤を迎えたようである。ドジョウは完全に親のクチバシから離れ、見事子供の口に入った模様。良く見ると母親の目はもはや戦闘の目から安堵の瞳に変わり、敗北の悲しさでなく、子を愛する愛情たっぷりの喜びの表情になっている。

母にとっては達成感に満ちた瞬間。 子にとっては美味しいドジョウのご馳走を射止めた瞬間。 ともに大満足!
母は強し! 休むことなくまた狩りに飛んでいく。。
でも、巣立ちの今日、この父母の子供への愛情を子供達は知るよしもなし。。。胃袋を満たすのに精一杯、
気付いたときには既に父母はこの世にいないのかもしれない。。。2年弱の短い命。 (完)
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親から美味しい餌を口移しにもらう!子供にとっては唯一の楽しみの瞬間なのに、待ちに待って餌を口の中に入れてくれるまでは良かったが。。。口内一杯に美味しい餌のエキスが広がりいい気分!いざ飲み込もうと思った瞬間に激しく引き離されてしまう。。。 巣穴では優しく直ぐ口に入れてくれた親が、巣穴から出るや否やまさかこれほどまでにもてあそばれとことん”嫌がらせ作戦”を展開されるとは夢にも思わなんだ雛たち。。。 一度目はともかく、2度、3度、ひどいときには10度以上も。。。 こうなると子供の方ももう黙っていない。兄への嫌がらせを横で見ていた弟はシッカリと学習していたようです。。。
母親がドジョウを捕らえてきました。子供には手ごろの大きさです。例により巣穴の前で子供を待っていると今度は次男が登場。人間でも長男は無力、次男、三男は頼りがいあり!と言われますが、例によって始まった親のいじめ作戦に備えこの次男は心の準備をしていたようです。果たしてその作戦は。。。。親のクチバシからドジョウが口に入ってくると、たちまち親との大バトルが始まりました。。。
親は子供が果敢に親に挑む、この勇ましき根性を待っていたのです。カワセミ両親は巣立ちのその日からこのバトル教育を4羽の雛に次から次へと休み無く施していく、その大変な労力に思わず頭が下がる思い。と同時に、今、人間の社会では所謂子供へのスパルタ教育がことごとく批判され、腫れ物に触るような形で、ひどいときは子供の顔色を見ながら”教える”傾向を垣間見る気がしますが、カワセミの世界は正に愛のスパルタ教育が強い子供に育てる源になっているようです。(その4へ続く)
母親がドジョウを捕らえてきました。”お腹の空いてる者出てらっしゃ~い!お前達の好物のドジョウだよぅ”

ドジョウと聞いて藪から飛び出して来たのは次男でした 次男 ”お母さん、お腹がすいた~~”

母親 ”よう~し、それじゃあお口大きくあけて~~、そうそう、その調子!”

母親 ”う~~ん、モットおもいっきり大きくあけて~ 奥までいれるわよう!”
次男 ”もうこれ以上開かないよう。。。” (目も開けていられないほど苦しそう。。。)

母親 ”ほらぁ、入らないじゃないのぅ。シッカリ掴まないと~”
次男 ”うぅぅ~ん、もうチョットだったのに。。。も一度お願い!”(親のじらし教育とは知る由も無い)

母親 ”それじゃ、や・り・な・お・し~~”
次男 ”かあさん、そんなに強引にいれないで。。喉につっかえちゃうよう。。”(目をつぶると目に膜が。。)

母親:ドジョウが長いから少し横にしようか。。。
なにせ、子供のクチバシはまだ親の2/3もないので気をつけないと親のクチバシが喉に刺さってしまう。。。

母親:”うん、この角度がいいかな? シッカリつかんでよう~、でないとドジョウがにげちゃうよう!!!”

母親:”よう~し、今度はドジョウの頭が真直ぐに入ったかなぁ~~”
と言いながらクチバシでしっかりとドジョウを掴んでいる。これではいつまでたっても子の口には入らない。。

と、この親のドジョウを差し入れた角度が子供の喉にピッタリ納まったのか、次男のクチバシに力が入った。
一瞬の隙を見て、母親のくちばしの上からドジョウのもぎ取りに挑んだのだ。母は目を開けていられないほど次男の食いつきは強く、何よりもスピードがあった。

このタイミングの良さは本能であろうか。。母親の頭まで噛みそうな、短いくちばしでガッシリと母親のクチバシはおろか、体全体までをコントロールしているように見える。。。

巣立ちしたばかり雛の何処に、親をひねり挙げるようなこの馬鹿力があるのか? あの真っ暗ら狭い巣穴の中でよくもここまで成長したものだ! そう言えば体の大きさも親とほぼ同じに見える。。。strong>

子が必死にドジョウを親の口から捥ぎ取ろうと、親は正にすっぽんに噛みつかれた蛙のよう。。。

ドジョウをシッカリと掴んでいた母のクチバシからも、次第に力が抜けていく。。。
そして、ついに次男の喉元に流れ込むときが迫っているよう!

母の方も、ドジョウを絶対に離すまいと最後の力を振り絞り必死にクチバシを閉じる。。。
子供だからと言って決して力を抜いているようには見えない。

母も子も、吾を忘れ、頭を右に左に、上に下に、正に真剣勝負の格闘である。。。
そして、光っているのは子供の目! 勝利者の目である!

ついに戦いは終盤を迎えたようである。ドジョウは完全に親のクチバシから離れ、見事子供の口に入った模様。良く見ると母親の目はもはや戦闘の目から安堵の瞳に変わり、敗北の悲しさでなく、子を愛する愛情たっぷりの喜びの表情になっている。

母にとっては達成感に満ちた瞬間。 子にとっては美味しいドジョウのご馳走を射止めた瞬間。 ともに大満足!

母は強し! 休むことなくまた狩りに飛んでいく。。
でも、巣立ちの今日、この父母の子供への愛情を子供達は知るよしもなし。。。胃袋を満たすのに精一杯、
気付いたときには既に父母はこの世にいないのかもしれない。。。2年弱の短い命。 (完)

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